パーソナルトレーニングジム「Sharez」を運営している岡崎秀哉です。
今回は、「パーソナルトレーナーってどんな資格を取ればいいの?」、「各資格の特徴やその費用、取得期間、条件は?」という疑問について、回答をまとめみました。
目次
パーソナルトレーナーに資格は必要か?
「そもそもパーソナルトレーナーは資格が必要なのか?」という疑問があると思います。
これに関しては、「無資格でもパーソナルトレーナーとしての活動が可能」というのが答えです。
自分のトレーニングを受けたいと思ってくださるお客様がいて、実際にマンツーマンでトレーニングを指導すれば、それはパーソナルトレーナーです。
資格はあくまでも「ステータス」のようなもので、知識やスキル、レベルが図れるものではありません。
資格を持っているメリットとしては、お客様に信頼を持っていただける1つの指標になるということです。
ただし、フィットネスクラブやパーソナルジムと業務委託として契約する際は、資格が必須になることがほとんどです。
パーソナルトレーナーの業務内容は?
ここで一旦、パーソナルトレーナーの業務内容を把握しておきましょう。
※所属や雇用形態などで差異はあり。
- パーソナルトレーニング
- カウンセリング
- 食事アドバイス
- セッション予約管理
- 売上管理
- 清掃
主に以上のような内容で、お客様にトレーニングを提供している時間以外も様々な業務があります。
パーソナルトレーナーは、「常にお客様にどうしたら良いサービスが提供できるのか?」ということを考え、清掃や準備も注力していきます。
パーソナルトレーナーに必要なスキルや基礎知識とは?
上記のような業務を行う上で、必要になる知識や経験スキルは以下が挙げられます。
- 自分自身のトレーニング経験やボディメイク経験
- コミュニケーションスキル
- 基礎的なPCスキル
- SNSのノウハウ(集客のため)
実際に現場に立ち学んでいくパターンか、トレーナースクールに通うのが一般的です。
また、パーソナルトレーナーとして学問の領域の基礎知識を持っておく必要があります。パーソナルトレーナーとして知っておくべき基礎知識は以下です。
- 解剖学
- 栄養学
- 生理学
- 機能解剖学
これらを包括的に学ぶ際に有効なのは、資格の取得です。
パーソナルトレーナーの資格まとめ
ここからは、代表的なパーソナルトレーナーの資格5つについて、「特徴、費用、取得条件」を説明していきます。
- NSCA-CPT
- NESTA-PFT
- JATI-ATI
- NASM-PES
- 健康運動指導士
NSCA-CPT
NSCA-CPTはアメリカ発の資格で、日本でもパーソナルトレーナーの資格として広く認知されている資格です。
フィットネスクラブで活動をする際、この資格が必要となる場合が非常に多いようです。
指導対象者はアスリートだけでなく、年齢・性別・経験を問わず幅広い層に対してトレーニング指導を行います。そのため、NSCA-CPTはトレーニングの知識に加え、医学的、運動生理学的な専門知識とトレーニングの指導技術が必要となります。
また、NSCAからはCSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)という資格も発行しています。
傷害予防とスポーツパフォーマンス向上を目的とした、安全で効果的なトレーニングプログラムを計画・実行する知識と技能を有する人材を認定する資格です。主にアスリートやスポーツチームを指導する際に必要な知識を取得することができます。
パーソナルトレーナーでも保有している方もいます。これを持っているパーソナルトレーナーは、高度な知識を保有していると言っても良いでしょう。
取得条件
NSCA-CPT
- NSCAジャパン会員であること
- 満18歳以上であること
- 高等学校卒業者または、高等学校卒業程度認定試験(旧:大学入学検定試験)合格者
- 有効なCPR/AEDの認定者
- NSCA-CPT認定試験に合格
NSCA-CSCS
- NSCAジャパン会員であること
- 学位(学士・修士・博士)取得者、または高度専門士の称号の保持者
- 有効なCPR/AEDの認定者
- CSCS認定試験 基礎科学セクションに合格
- CSCS認定試験 実践/応用セクションに合格
引用元:NSCA資格認定試験 公式サイト
資格取得にかかる費用は、受験料、教材費含み45,200円から。
試験は全国各地のテストセンターで受験が可能で、日程も合わせやすく、勉強の目処も立てやすいかと思います。
NESTA-PFT
「NESTA-PFT」は、クライアントのニーズやゴールに的確なプログラムを提供できる「プロフェッショナル」を育成することを目的としたアメリカの資格です。
この資格は、パーソナルトレーナーとして必要な知識だけでなく、実際にトレーナーとして活動した際のビジネス的な一面も学ぶことができます。
こちらの資格もフィットネスクラブなどで活動する際に必要条件になっていることが多い資格です。
取得条件
- NESTA JAPAN(あるいは医学映像教育センター)にてテキストを購入済みである
- CPR/AEDの技能に関して定期的なトレーニングを積んでいる(資格認定を受けていることが望ましい)
- 日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有するもの
- 満18歳以上で、高等学校卒業以上の者または高等学校卒業程度認定試験合格者
- 次の1~4のうち、1つ以上の項目に該当する
- 1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
- 1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
- 体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
- NESTAの認定する養成講座、養成コースを受講済みである
引用元:NESTA 公式サイト
費用はコースにより異なり、¥72,500〜¥168,500(税込)となっています。
試験日程も月に1回程度開催されているので、勉強の目処も立てやすいかと思います。
JATI-ATI
「JATI-ATI」上記2つとは違い、日本の協会(日本トレーニング指導者協会)が発行する資格です。
国内での認知度も高く、こちらもフィットネスクラブなどで活動する際の条件の1つ担っていることもあります。
しかし、若干取得条件が厳しめになっているという特徴があります。
取得条件
- JATIに入会し、正会員であること
- 養成講習会の受講および自己学習課題(ワークシート)の提出を終えていること
- 4年制大学卒業者(卒業見込み含む)
- 短大、専門学校卒業者(卒業見込み含む)
- 職業能力開発大学校の専門課程修了者(見込み含む)
- 防衛大学校、海上保安大学校、気象大学校などの各省大学校修了者(見込み含む)
- 高卒以上で、運動指導歴が3年以上ある者
引用元:JATI 公式サイト
費用は一般科目54,000円、専門科目59,400円となっています。
NASM-PES
NASM(全米スポーツ医学協会)は、フィットネス関係者だけでなく一般の方にも資格を発行するアメリカ屈指の団体です。
NASM PESはアメリカの理学療法士が作った資格で、リハビリテーションからパフォーマンスアップに共通して必要となる幅広い知識を身につけることができます。
この資格はアスリートやトレーニングをしている人はもちろん、高齢者や普段の不調を治したい人にも役立てることができる資格です。
取得条件
- 4年制大学(学部問わず)、または日本のスポーツトレーナー系・医療系専門学校の既卒者、およびその卒業見込み者
- 米NCCA、NBFE、DETCの認定団体(NSCA、ACS、NESTA、ACSM、AFAAなど)の資格をお持ちの方
※資格付与の為に上記の両方か、そのどちらかに該当することが必要です。
費用は129,600円(税込)/学生は90,720円(税込)となっています。
※学生は専門学校、または大学の最終学年の方(卒業見込み者)に限ります。
健康運動指導士
健康運動指導士とは、厚生労働省所管の財団法人健康・体力づくり事業財団が養成・資格の認定・登録事業を行っています。
パーソナルトレーナー が取得していることはそこまで多くはないと言う印象があります。
取得条件
※コースによって若干異なる
- 4年生大学卒業者で国家資格(栄養士、理学療法士など)を有する者
- 4年生体育大学卒業者または卒業見込みの者
- 保健師または管理栄養士の資格を有する者
- 諸々のフィットネス資格を有する者
費用はコースにより異なりますが、121,500円〜262,500円+税となっています。
その他登録料、更新料も発生するので、かなり取得費用はかかります。試験日程も少なく、3回程度のようです。
まとめ
パーソナルトレーナーとして資格を取得する際は、資格のそれぞれの特徴を理解し、自分のターゲットとなるお客様がどの層なのかを考えて選択するのも重要です。
「解剖学、栄養学、生理学」などは、どの資格にも共通して必要になる基礎知識です。
これらを学ぶのはもちろんですが、パーソナルトレーナーとして活動するためには、資格勉強だけでは学ぶことができない「現場で使えるスキルや技術、集客スキル」などを学ぶことが重要です。