フィットネス業界各社まとめ【数値で見るフィットネス】

フィットネス業界各社まとめ【数値で見るフィットネス】

パーソナルトレーニングジム「Sharez」を運営している岡崎秀哉です。

「フィットネスの業界は盛り上がっている」と言われており、僕自身もそう感じてはいますが、これはあくまで内部にいての肌感であり、かなりバイアスがかかった意見。実際どうなんでしょうか?

今回はフィットネス業界各社の数字を見てみたいと思います。

フィットネス業界各社の数字

ルネサンス、セントラル増収増益

参考 セントラル vs ルネサンス 健康志向で増収増益2社の給与は(2018年6月3日)日刊ゲンダイデジタル

コナミスポーツクラブ増収増益

参考 コナミスポーツクラブ 決算公告(第47期)(2018年6月11日)官報ブログ

ティップネス増収増益

参考 フィットネスクラブの「ティップネス」決算公告(第33期)(2018年6月7日)官報ブログ

ベンチャーバンク

株式公開していないので詳しくは不明ですが、2017年時点で売上370億。最近の動きを見る限り引き続き成長中でしょう。
参考 日本の女性市場を席巻する「大ヒット事業」はいかにして生まれたか(2017年6月7日)現代ビジネス

RIZAP増収増益

参考 RIZAP瀬戸氏「国内で7兆円・グローバルで50兆円の自己投資産業へ大きく舵を取る」 6期連続増収を達成(2018年5月15日)ログミーファイナンス

大手各社が増収増益。また比較的参入障壁が低いので、異業種の参入も相次いでいます。これは間違いなく盛り上がっていそうですね。

フィットネス業界は需要過多?

ここからは僕の仮説です。

個人的には「需要過多な状態と言って良いのでは?」と思っています。なぜなら大手各社の取り組み内容は、特に明らかに斬新なものは少なく、他社が既に取り組んでいる事を模倣して実施しているものが多く、新しい顧客ニーズを創造しているものとは思えないからです。

つまり、「別に価値を高めたり、新しいものを創造しなくても、受け皿を増やせばある程度顧客が来てくれる状態なのではないか」という事です。(特に都内などは)

その背景の一つには、SNSとフィットネスの相性の良さがあると思っています。「ボディメイクにしても、ダイエットにしても、グループエクササイズにしても、動画や写真との相性が良く、それらを共有するツールが広まった事によって自然拡散した」というのがあるのではないでしょうか。

これまでは、

  • フィットネスをするとどうなるのか?
  • フィットネスを教えてくれる人はどんな人なのか?
  • フィットネスをする場所はどんなところなのか?
  • どんな人がフィットネスをしているのか?

など、謎に包まれていました。

しかし、かなりこれらが見える化され、潜在的にあったニーズが喚起されたのではないかと考えています。

モノ消費 → コト消費 → トキ消費

もう一点、「人々が体験価値を求めている」というのもあるのではないでしょうか。

モノを買うという行為から、シェアリングの発想が生まれているように、人の購買行動は少しずつ変化しているように感じます。

自分自身の価値を高めたり、良い体験価値を得たいという思考が増しています。具体的には自己投資やスキルアップ、旅行、フェス、ライブなどです。

キーワードは、「参加型、インセンティブ、コミュニティ、ヒエラルキー」といったところでしょうか。

その一つにフィットネスも該当するのではないでしょうか。

具体的には、何でも揃っている総合型のフィットネスクラブよりも、ビーモンスターやフィールサイクルのような単一スタジオで没入感を演出できるジムが流行った流れがそれに当たると思います。

これはVR、ARやプロジェクションマッピング、CGといったものに変わっていくと思います。

フィットネス業界の今後

さらにこの先には、フィットネスサービスに対しての目利き、淘汰が起こると推測しています。

ニーズがさらに多様化し、トレーナーやサービスはその質が問われ、安価なサービス、高額サービスの幅はもっと開いていくと思います。参入障壁が低い分、入れ替わりも激しくなる事が予想されます。

それは市場の原理的に仕方ない部分もあると思うのですが……。

我々プレイヤーとしては、「どう生き残っていくのか?」ということは真剣に考えていく必要があると思います。

それは企業であろうと、個人であろうと。「再度自分のビジネスを見直したり、顧客との繋がりを分析したり、新しい顧客を創造したり、新しい顧客価値を創造したり」とノンストップでトライアンドエラーのアクションをし続けることが必須条件だと考えています。